運用型広告、とりわけリスティング広告は需要が高いので1人のコンサルタントが30案件とか管理するのが標準です。アカウントが増えれば増えるほど、大なり小なり付きまとうのがリンク先ミス・広告文ミス・切り替えミス、入札ミスによる超過・誤配信などの運用事故。事故を起こせば広告主様も自社も大きな打撃を受けてしまうので絶対起こしてはなりません。でも、どんなに運用の自動化が進んでいても肝心のアカウント設定をするのは人間である以上、ヒューマンミスはゼロにできないのが本音です。
今回は、ヒューマンミスはしちゃうけども、運用事故にはさせないTIPSを簡単に紹介します。
誤配信を防止するには第三者のアカウントチェックとルール決めが不可欠
コンサルタントがどれだけ優秀でもミスる時はミスります。とりわけ、クリティカルなミスと言えば誤配信です。
<誤配信の例>
- 古い広告文/古いLPが配信されていた。
- 配信地域が東京都内なのに全国に配信されていた。
- 公序良俗に反するウェブサイトにバナーが表示されていた。
- ユーザーリストを設定しないままノンターゲティングで配信していた。
これらは広告主様の意図に即しておらず且つ無駄コストが発生するため大問題です…!
起こさない為にはどうすればよいのでしょうか??
答えは簡単!第三者チェックです
“広告・キャンペーンを全てOFF入稿し、然るべき第三者がチェックの上、ONにする。”
これが一番良い方法です。入稿担当/運用担当と業務が分かれている会社は上記がワークフローに組み込まれているから組織として事故を起こさない取り組みができています。
では、入稿担当がおらずコンサルタントだけが入稿・運用も兼務している場合はどうすれば良いかというと、ズバリ営業担当がチェックするんです。これからのデジマは営業も運用実務ができないとキビシイかも。
じゃ…じゃあ、個人でやっている場合は?というと、ズバリ明日の自分にチェックしてもらえばいいんです。(ダイサンシャジャネー!)
いや、誤配信って本当にセンシティブな事故なんです。
例えば広告予算50万円で本来は東京都に配信するはずが全国に配信されてしまい、結果東京都では30万円分しか配信できなかった。となれば、彼方が広告主様だったら20万円分追加で東京で配信してよ!と思いますよね。そうなったら代理店は持ち出しをせざるを得なくなります…。
他にも、LPを旧LPで配信してしまった事故の場合、ただ獲得効率が悪く停止したLPが一部CPで残ってました!なら傷は浅いですが、タレント契約が切れたLPやキャンペーンが終わってるLPなどの絶対停止しなければいけないLPで配信してしまった場合は担当レベルではなく全社レベルの問題に発展する可能性があります。
そして、両社ともに本来追われる必要が無いトラブルシューティングに工数を取られ疲弊していくんです。
だから、誤配信だけは絶対起こしてはならない。だからこれでもかというチェックをする。これに尽きます。
運用にもルールが必要
この間、新卒社員のマネジメントの本を読んだら、コト細かくルールを決めて守ることが教育のポイントだと書いてありました。個人的には((*・ω・)ウンウンとうなづける内容でした。
私はルール=現時点において理想像に近づける為のチェックポイントだと思っています。
ルール無く個人の裁量に運用を任せていると我流運用になり、我流は自分の経験即からのトラブルしか予測できないから思いもよらない大事故を引き起こす可能性があります。
だからルールを敷き且つマニュアルを用意します。
- <アカウント初期セットアップ時のルール例>
・公序良俗に反するサイトカテゴリへの配信はOFFにする。
・リード獲得案件の場合はアプリへの配信もOFFにする。
・KW個別入札の場合はグループの入札単価を1円に設定する。
・キャンペーン名/グループ名はターゲティングを表している名称にする。など。 - <配信後のルール例>
・スマホやPCなどの実機で目視チェック
・設定翌日、消化コストやimpの異常値チェック
・ユーザーリストの蓄積数の異常値チェック
これらをマニュアル化しておけば、どこの処理を怠ったかまたは操作ミスがあったか分かり建設的なcheck&Actionが可能となります。